学生が福井ブローウィンズによる地域活性効果の数値化――福井大学×ALL CONNECT 産学連携講座、調査結果を学生が発表
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「社会をにぎやかに!」を企業理念に、通信回線やスマートフォンなどの通信インフラサービスを取り扱う株式会社ALL CONNECT(オールコネクト、代表取締役社長:岩井 宏太、本社:福井県福井市)は、国立大学法人福井大学 大学院工学研究科 経営・技術革新工学研究室と連携し、プロバスケットボールクラブ「福井ブローウィンズ」を題材とした産学連携授業(全3回)を実施してきました。
5月の仮説立案、6月の調査設計・実査を経て、7月18日(金)に最終回となる調査結果の発表・共有を実施。学生たちは福井ブローウィンズの活動が地域にもたらす“にぎやかさ”や“情緒的な変化”などの地域活性効果をデータに落とし込み、効果測定の可能性を示しました。

取り組みの狙い
■地域活性効果の可視化
福井ブローウィンズがもたらす経済波及効果(2023-24シーズン試算:約28億円)だけでなく、活動によって起こる定性的な価値を含めた様々な変化や影響を観測し地域振興効果の見える化に挑戦します。
■実践的な人材育成
学生はこの講座を通じて、将来起業をする際や就職活動において活用できる経験と学びを深めます。
■10年続く産学連携モデル
単年度で終わらず、長期にわたり地域の知見を蓄積し、企業・行政・大学が共創するプラットフォームを目指します。
第3回講義の様子


大講義室には約200名の受講生が集まり、10グループが独自に行った調査の結果報告としてプレゼンテーションを行いました。
■グループ 13
【仮説】
学生に無料ペアチケットを配布すると観戦機会が増え、友人関係が深まる。
【調査】
大学生・高校生60名にアンケート。

【結果】
無料ペアチケットが“誘う口実”になり観戦機会が増えることを定量的に確認。集客策としての有効性に加え「2枚セット」が交流を促し友人同士や家族仲の深まりに影響する仕組みとして機能する点を提示しました。
■グループ17
【仮説】
スポーツ観戦・体験は会話を生み、人と地域をポジティブにする。
【調査】
20代中心30名にアンケートし、交流頻度と幸福度を5段階で測定。

【結果】
「ファン交流が社会を明るくする」という因果を数値で裏づけ。主観指標ながら平均4.6以上と高評価で、“にぎやかさ”を定性的価値として可視化した好例です。
■グループ8
【仮説】
ブローウィンズの活躍が中高生プレーヤーのモチベーションを高める。
【調査】
県内バスケ部28名にGoogleフォームで調査。

【結果】
プロ志向への直接影響は限定的だった一方、「練習への意欲向上」には寄与していることを発見。年代別の感受性差にも触れ、今後の追加調査の必要性を示しました。
まとめ

学生たちは数値化しづらい「にぎやかさ」や「盛り上がり」といった感情面から生まれる行動変容・交流頻度・モチベーションなどを複数の指標で捉え、アンケートという身近な手法で数値化に挑戦しました。
今後は優秀レポートを研究室で深掘りし、ブローウィンズのマーケティングや行政との連携施策に活用していく予定です。ALL CONNECTは、本取り組みを10年スパンの産学官共創モデルへ発展させ、地域に根差したデータサイエンス教育を継続支援してまいります。