愛知県・岐阜県・三重県をエリアに都市ガスの供給を核とした事業を展開する東邦ガスでは、2023年8月に光回線サービスとして「東邦ガス光」をリリースしている。
提供から1年半、昨年冬から始まった「最大6か月間ワンコインキャンペーン」も好調で、東海地方の方から注目を得ている。
今回は東邦ガス光の立ち上げに携わった東邦ガス株式会社の嶋野氏、水野氏、斎藤氏の3名に話を伺った。

水野貴文 氏
Takahumi Mizuno
東邦ガス株式会社 営業計画部 新商材開発グループ 係長。愛知県出身。
東邦ガスに入社後、一般家庭向けの営業部門での業務を中心に携わり、2023年に現在の部署に異動。現在は、2023年8月にサービスを開始した光回線事業の企画や運用、営業現場の販売支援を担う。趣味はスポーツ観戦。

斎藤信弘 氏
Nobuhiro Saitou
東邦ガス株式会社 営業計画部 新商材開発グループ 係長。愛知県出身。
入社後、一般家庭向けの営業職に従事。他燃料から都市ガスへの切替提案や、ハウスメーカー向け営業などを通じて、2023年に現在の部署に異動。現在は、これまでの営業経験を活かし、光回線の販売促進策の検討など企画業務に従事。趣味は旅行と子育て。
東邦ガス光で「エネルギーの枠を超えたくらしのパートナー」を目指す

東邦ガスではグループビジョンとして、「エネルギーの枠を超えたくらし・ビジネスのパートナー」を掲げている。
東邦ガスとしては新業種となるインターネット業界に参入したのは、グループビジョンの実現が理由だという。
編集部:
東邦ガスがなぜ「東邦ガス光」をリリースするに至ったのかをお聞かせください。
東邦ガス 斎藤氏:
弊社のグループビジョンである「エネルギーの枠を超えたくらし・ビジネスのパートナー」の実現を考えたときに、お客さまの暮らしを豊かにするサービスの一環として快適なインターネット環境の提供を決めました。
弊社の主力事業であるガスや電気は引っ越しのタイミングで契約を切り替えたり、変更したりする方も多く、同じように引っ越しが選択契機になる光回線も東邦ガスの都市ガスや電気とセットで契約していただければと考えました。
編集部:
実際に東邦ガス光をリリースすると決められてから、提供を開始するまでどれくらいの期間がかかったのでしょうか?
東邦ガス 斎藤氏:
構想は数年前からありましたが、本格的に動き始めたのは1年くらいですね。提携先との交渉や協業先の選定など、多くの議論をしました。
USEN NETWORKSとタッグを組む意味―実績のあるサービスで安心を届けたい
東邦ガスでは光回線を提供する上で、株式会社USEN NETWORKSとの提携を結んだ。
東邦ガス光の契約先としてはUSEN NETWORKSとなり、料金は東邦ガスからの請求になる。
編集部:
自社だけで運営することも可能だったと思いますが、USEN NETWORKSとタッグを組んだのはどのような理由ですか?
東邦ガス 水野氏:
自社事業にすると収益率などメリットは大きくなりますが、お客さまへのアフターサービスやサポート面もすべて自分たちで行わなければいけません。
ゼロからのスタートという状態でお客さまへの責任や安心感を考えたときに、実績をお持ちのUSEN NETWORKSさまとの提携を結ぶことで十分なサービスを提供できるのではという選択に至りました。
東邦ガス 斎藤氏:
幅広いサービスで知見もお持ちの会社と「戦略的な提携・パートナーシップの締結」を取らせていただいたことは、弊社にとっても意味があると感じています。
東邦ガスの強みは「お客さまとの接点」

東邦ガス光を取り扱う東邦ガスは、1922年(大正11年)の創業以来、東海エリアで長く愛されてきた企業だ。
愛知県・岐阜県・三重県内で「東邦ガスくらしショップ」を135拠点※設置し、契約者や地域の方との接点を大切にしている。※2025年3月時点
編集部:
東邦ガスとしての強みがあればお聞かせください。

東邦ガス 水野氏:
地元に根付く会社としてお客さまとの接点が多くあるという部分が東邦ガスの強みだと考えています。
もともとガス機器の販売などはお客さまとのリアルな接点を強みにして他社との差別化を図ったり、現場やお客さまとの会話で直接交渉したりということがよくあります。
当社のお客さまとの「接点機会」を最大限に活かして、東邦ガス光のPR活動にも力を入れています。
編集部:
すでに東邦ガスをガスや電気で契約している方もターゲットに見据えて、PRをしているということですね。
例えば、どのような取り組みがありますか?
東邦ガス 斎藤氏:
具体的には、月に1度ガスの検針票が投函される際に東邦ガス光に関するチラシを配ったり、実店舗の「東邦ガスくらしショップ」でPRをしたりといったことを行っています。
また、毎年秋ごろに年に1回の「東邦ガスくらしのガス展」という大きなイベントを開催するのですが、積極的にキャンペーンを展開して認知につなげる努力をしています。
編集部:
実際に契約されている方からの声なども、直接耳に入ったりするのでしょうか?
東邦ガス 斎藤氏:
お客さまの声は多く届いていますね。
料金についてのご意見をいただいてキャンペーンを実施するに至ったり、「手続きや設定が面倒」という声にはチャットサポートなどを導入して改善につなげられたりと対応しています。
お客さまから直接課題や改善してほしいという点を聞かせていただけて、そのままサービスに活かせるのは東邦ガス光ならではの良さでないかと思います。
東邦ガス光で長い期間おトクなサービスを提供したい

東邦ガス光では2024年12月2日から2025年5月31日まで、最大6ヶ月間の月額料金が500円になるキャンペーンを実施している。
しかし、東邦ガス光ではサービス提供以来、契約中できるだけ安く使えることも重要視してきたという。
編集部:
昨年末からキャンペーンをスタートされてからは、契約者数も増えたのではないですか?
東邦ガス 水野氏:
そうですね、キャンペーンの効果に手応えは感じています。
しかし、当初から東邦ガス光は「ずっと変わらないおトクさ」を軸に勝負していこうと考えています。
例えば最初だけ安い料金で使えるけど、キャンペーン期間が終わると高くなってしまうサービスにはしたくない。
ガスや電気といったエネルギーに対するお客さまのイメージは「安全・安心」というところにあると思うので、光回線も「ガスや電気とセットでお得」だったり「ずっとおトクが変わらない安心」だったりをご提供していきたいですね。
ガスや電気とのセットで月額770円(税込)の割引も

東邦ガス光では自社のガスまたは電気のいずれかとセットで契約していれば、月額770円(税込)の割引が受けられるセット割を提供している。
戸建てプランの月額料金は通常5,720円(税込)だが、セット割を適用すると5,000円(税込)以下でずっと利用できる。
また、マンションプランでも通常4,620円(税込)がセット割で月額3,850円(税込)とおトクに使える。

編集部:
東邦ガスのガスや電気とのセット割が非常に魅力的ですが、お客さまの反応はいかがですか?
東邦ガス 斎藤氏:
お客さまからはやはり「ガス・電気・インターネットをセットでおトクに使えてよかった」というお声を頂きます。
セット割がきっかけで契約に至ってるという声も多いという印象です。
便利な「Club TOHOGAS」も契約者に好評

東邦ガスでは契約者向けの会員制サイトとして「Club TOHOGAS」も運営している。
「Club TOHOGAS」単体でのユーザー数は年々増加しており、利用者にも好評だ。
編集部:
「Club TOHOGAS」のメリットや特典についても教えてください。
東邦ガス 水野氏:
まずはエネルギーの使用量や請求料金が一目で分かるところですね。
また、東邦ガスのガス・電気の料金に応じてポイントが貯まるのですが、「Club TOHOGAS」のコンテンツを利用したり明細を確認したりするとさらにポイントが加算されるのも人気の理由です。
東邦ガス 斎藤氏:
「Club TOHOGAS」の会員さま向けに展開しているECサイト「東邦ガスくらし創庫」や、モノづくりに対して情熱とこだわりを持つ熟練の職人(=匠)の作品を、オリジナル仕様かつ数量限定で販売する「匠の創庫」などのサービスも利用される方が増えています。
今後の課題は「認知度」の向上
編集部:
東邦ガス光にとって、今後の課題を挙げるとすればどのようなことですか?
東邦ガス 水野氏:
まずは東邦ガス光というサービスをお客さまに広く知っていただくということを課題に、全力を尽くしていきたいと思っています。
東邦ガス光を知っていただければ、料金面やサービス面で自信を持って提供しているので、多くのお客さまにご利用いただけるはずと信じています。
東邦ガス 嶋野氏:
光回線はお客さまが知ってすぐに申し込むというサービスでもないので、粘り強く「連呼」していくということをキーワードにしています。
その場でお申込みをいただけなくても、東邦ガスの契約者や東海エリアの皆さまに「東邦ガスのインターネットはおトク」というのを伝え続けていきたいです。
「地元で100年」東邦ガスの信用を光回線でもお届けしたい

編集部:
最後に東邦ガス光として、今後の展望などがあればぜひお聞かせください。
東邦ガス 嶋野氏:
これから東邦ガス光を盛り上げていく上で、東邦ガスが長年お客さまと培ってきた「信用力」を大切にしていかなければならないと思っています。
例えば「光回線の契約先どこにしよう」というお客さまの声には、「それなら東邦ガス光にお任せください」と近い距離でお応えしていきたい。
インターネットは一度契約したら長く使い続ける方が多いので、ガスや電気とあわせてお客さまの「エネルギーの枠を超えたくらし・ビジネスのパートナー」であり続けられるよう、サービスを展開していきたいです。
愛知県・岐阜県・三重県の東海3県で大正時代から100年以上、人々のライフラインを守っている東邦ガス。
長い歴史の中で培った「お客さまとの接点機会」を、新たに始めた東邦ガス光にも活かしていきたいと彼らは意気込む。
お客さまとの直接の接点にこだわる東邦ガス光は、今後も地元に愛されるサービスを提供していくことだろう。
会社概要
名称:東邦ガス株式会社
設立:1922年6月26日
代表者:取締役社長 増田信之
本社所在地:愛知県名古屋市熱田区桜田町19番18号
企画・取材・撮影 / ALL CONNECT MAGAZINE編集部
文 / 編集部 川口 沙織