国内大手航空会社の日本航空は2025年4月9日、MVNOサービス「JALモバイル」の運営を開始した。
JALモバイルは、渡航先限定のプリペイドSIMやスマホレンタルとは異なり、日常使いで利用できる格安SIMだ。
1年間利用すると往復航空券に交換できるマイルが貯まり、国内旅行であれば実質無料で飛行機に乗れるという付加価値が最大の特徴となる。
日本航空がJALモバイルを通じて提供したい価値や狙い、今後の展望について、マイレージ事業部 事業戦略グループの坂本まりん氏に話を伺った。

坂本 まりん 氏
Sakamoto Marin
日本航空株式会社(JAL)マイレージ事業部 事業戦略グループ所属。
新規事業である「JALモバイル」のプロジェクトにおいて、サービスの企画段階から実際の立ち上げ、その後の運用までを一貫して牽引。
現在はマーケティング担当として、サービスの普及とブランド価値の向上に向けた戦略立案から実行までを幅広く担っている。
- 通信サービス利用者500人に調査:大手キャリア利用46.2%で最多、料金不満38%が1位
- スマホ利用でマイルが貯まるサービスへの乗り換え検討意向は全体の30.6%
- 航空利用者(168人)に限ると約86%がマイル×スマホサービスに興味あり
- 日常特典サービスに56%が「魅力的」と回答、ポイント還元が52.4%で最人気
- 調査主体:オールコネクトマガジン編集部(株式会社ALL CONNECT)、n=500、2026年3月
JALモバイル誕生の理由は「マイルライフ」の浸透

JALモバイルは、日本航空が掲げる「マイルライフ」を日常に浸透させるための新たな取り組みとして誕生した。
航空会社と格安SIMという異色の組み合わせは、2026年3月時点で国内でも珍しい。
JALモバイルを通じて日本航空が目指す「マイルライフ」とは、どういうものなのか掘り下げた。
オールコネクトマガジン編集部マイルライフとは、生活しながら飛行機に乗らなくてもマイルを貯められる取り組みというイメージでしょうか?



おっしゃる通りです。
マイルが貯まるイメージとしては、飛行機に乗った時が大きいと思います。
ただ、あまり乗られない方にとっては、日常の共通ポイントの方が貯めやすいというご意見があると思います。
飛行機に乗る機会が少ない方々にも、日常の中でマイルを身近に感じていただくことを目的に進めてきたのが、マイルライフです。



これまでは、マイルを貯める上で飛行機に乗る以外に、どのような選択肢があったのでしょうか?
JALモバイル立ち上げからリリースまでの経緯





JALモバイルのリリースも、マイルライフの取り組みのひとつということですか?



はい、JALモバイルはマイルの日常浸透というミッションを実現するための新たなピースという位置づけで誕生しました。
JALモバイルも基本的にはマイルを貯めるサービスですが、今回初めて通信料の支払いだけで年に1回旅行に行ける特典を提供している点が強みです。
JALモバイルは、マイルライフの中でも新たな切り口となると考えています。



JALのマイルが貯まる通信サービスというアイデアは、どのように生まれたのでしょうか?



すでに、JALでんきやJAL光でマイルが貯まる日常サービスは、お客様からも一定の支持をいただいていました。
電気という普段はポイントが貯まりにくいものでマイルが貯まるということに「嬉しい」というお声も耳にします。
結果的に、生活に直結したサービスでマイルが貯まることに価値があるという判断に至りました。
他のサービスの実績が発想の起点となり、もっと多くの方にとって日常的な支払いになっているものは何かと考え、たどり着いたのが通信サービスです。



JALモバイルの立ち上げは、坂本様を含めて何人体制で行われましたか?



立ち上げ時は企画で2名、運用で1名の計3名体制でした。
現在は、7名でJALモバイルを運営しています。



JALモバイルの立ち上げからリリースまで、どれくらいの期間がかかりましたか?



JALのマイルが貯まる通信サービスを提供したいとプロジェクトを立ち上げたのが2024年の夏頃で、実現に向けて各社様にお声がけして本格的に始動したのが秋頃です。
そこから約半年ほどかけて、2025年4月9日のリリースにこぎ着けました。



アイデアが生まれた当初から「JALモバイル」というネーミングは決まっていたのですか?



私は最初からずっと「JALモバイル」と呼んでいました。
スマホの通信でマイルが貯まるというサービスを社内で進める上でも、キャッチーな言葉で伝えた方がよいと思ったからです。
社内で説明する際にSIMといった用語を使うよりも「JALモバイルをやろう」という切り口は分かりやすく、意図が伝わりやすかった印象です。



サービス開始後に苦労された点や、リリース後に大変だったことがあれば教えてください。



「どこかにマイル」をはじめ、初めて提供する特典が多くあり、運賃を管理する部門が航空関係との調整をしてくれるなど、多くの関係者が関わる複雑なオペレーションになりました。
特典が正しくお客様に届くようになるまで、リリース当初は不安が残っていたというのが正直なところです。



様々な部署の協力体制があってこそ、サービスが無事スタートできたということですね。
IIJとの提携で実現した格安SIMとしても魅力的な価格設定


JALモバイルは個人向けの通信サービスで実績を持つ「IIJ(インターネットイニシアティブ)」と提携することで、格安SIM業界への参入を実現した。
IIJが運営する格安SIM「IIJmio(アイアイジェイミオ)」とJALモバイルは、価格設定やプラン内容、提供するオプションも共通している。





IIJと提携されたいきさつについても、お聞かせください。



IIJ様と提携した理由は、主に2点あります。
まず、お客様の視点で見て、JALのマイルが貯まるとはいえ、スマホ料金が割高に感じられてしまっては意味がないと思っていました。
格安SIM市場と同じ価格水準のままで、さらにマイルが貯まるというスタイルを目指す上で、IIJmioの料金設定は魅力的でした。
また、JALマイレージバンクの会員様は規模も居住地も多様です。
IIJmioの幅広い年齢層やニーズに応えられる充実した商品ラインナップは、お客様全員にとって価値を感じてもらいやすいと判断したことも大きな理由です。



プランを独自設定ではなく、IIJmioと共通にした理由をさらにくわしくお聞かせください。



1つ目の理由は、IIJmioの価格設定が市場で競争力が高いと感じたことです。
2つ目の理由としては、IIJmioには多種多様なプランが揃っている点が大きな魅力であり、それを尊重させていただいた部分があります。
3点目は、IIJmioが業界内で大きなシェアを持つサービスであり、プランやサービス内容もこれまでの実績や知見を基に皆様が作り上げてきたものだと思いますので、新参者の私たちがそこに意見を挟むことなく、その戦略に沿った方がお客様への価値提供がしやすいと判断しました。



IIJmioがお客様にとって使いやすいサービスやプランを追求してきた結果を、そのままJALモバイルでも引き継いだということですね!
申し込みフローも、JALモバイルではJAL会員番号の入力を最初に行いますが、それ以降はIIJmioと同じフォームになっていますね。



はい、契約までのプロセスもJAL会員番号の入力以外に、IIJmioと大きな差異はなく、お客様の手間もほとんどかからない形で進められる設計になっています。



お客様の契約のしやすさもを、IIJmioからのこだわりを大切にされているのですね。
JALモバイルのホームページにはかけ放題などのオプションの記載がありませんが、IIJmioと同様のオプションは申し込みページで選べる形になっていますか?



基本的にIIJmioが提供しているオプションはJALモバイルでも選択できます。
ホームページには記載していませんが、標準的なオプションはすべて同様に用意しています。
大手航空会社運営の格安SIMならではの付加価値
JALモバイルは、他社格安SIMと同等の料金でありながらマイルが貯まるという点が最大の差別化ポイントとなる。
特に「どこかにマイル」は1年間の利用で貯まったマイルを往復航空券に交換できるという、航空会社ならではの付加価値に大きな注目が集まる。
- 契約プランによって毎月マイルが貯まる
- どこかにマイルが通常往復7,000マイル→往復1,500マイルで交換可能
- シークレットマイルの付与
- Life Statusポイントが貯まる
どこかにマイルで1年に1度往復航空券が手に入る





「どこかにマイル」について詳しく伺いたいのですが、通常は往復7,000マイル必要なところ、JALモバイルの契約者様は1,500マイルで交換できるということですね。
1年間で国内なら往復できるだけのマイルが貯まる計算になりますが、実際に交換された方はいらっしゃいますか?



はい、結構いらっしゃいますね。



交換された方からの声や反響などは届いていますか?



SNSなどでJALモバイルユーザーの方の投稿も拝見することがあるのですが、「JALモバイルのマイルで交換してどこどこに旅行に来ている」といったお声もよく目にします。
JALモバイルを使って様々な行き先で旅行も楽しんでいただいていることは、私たちもとても嬉しく思っています。



ちなみに、JALモバイルで貯まったマイル以外のマイルと合算して1,500マイルになれば交換できるということでしょうか?



はい、JALのマイルはどこで貯めたものかに関係なく使えますので、もともとお持ちのマイルがあればすぐにご利用いただけます。
また、これから貯め始める方でも1年間で貯まるように設計しています。



JALモバイルの公式サイトには「シークレットマイル」という記載もあったのですが、どのようなシステムか教えていただけますか?



一部プランは対象外ですが、JALモバイルの契約様には月に1回、JALマイレージバンクアプリで100マイルがもらえるチャンスが不定期で出現します。
それをシークレットマイルと呼んでおりまして、獲得していただければ100マイルが受け取れるというサービスです。



つまり、JALモバイルのプランで毎月貯まるマイルとは別に、月に100マイルもらえるということですね。



はい、おっしゃる通りです。
毎月の「ご利用マイル」はプランの容量や料金帯によって貯まる量が変わり、自動的にお客様へ付与されます。
このシークレットマイルはゲーム性を持って楽しんでいただきたいという戦略があり、JALマイレージバンクアプリに不定期で現れますので、お得なチャンスを逃さないようにぜひ受け取っていただければと思います。



ちなみに、JAL光やJAL電気で貯めたマイルも航空券に交換できるのでしょうか?



はい、どこで貯めたJALのマイルであっても、JALモバイルの契約者様はお得に航空券へと交換できます。
生涯貯まり続けるLife Statusポイント





「Life Statusポイント」はJALモバイルの利用で月に1ポイント貯まるとのことですが、マイルとの違いやメリットを教えていただけますか?



Life Statusポイントが貯まる「JAL Life Status プログラム」は、2024年1月に誕生したステータス制度です。
航空会社にはさまざまなステータスがあり、ステータスによってラウンジ利用などの特典が受けられます。
日本航空ではステータス制度を一新し、「Life Statusポイント」が一定基準まで貯まると、ステータスが付与される仕組みになりました。
以前は「FLY ON ポイント」という航空搭乗回数によってのみ貯まるポイントでステータスが決まっていましたが、JAL Life Status プログラムでは日常のサービスでもマイルが貯めやすくなったのが大きな違いです。
Life Statusポイントは有効期限がないため、JALグループとの接点がある限り生涯を通じてずっとステータスが積み上がっていくサービスになっています。



それもJALモバイル立ち上げのきっかけとなったマイルライフに繋がっていくということですね。



航空のみの接点に留まらず、お客様とより日常的なコミュニケーションをしていきたいという思いから、ポイント体系もステータス制度も変更しました。
JALモバイルをご契約いただくことで、Life Statusポイントも自動的に貯まっていくのもメリットとなっています。
JALモバイルユーザーは独自の基準でプランを選択する傾向がある





プランのお話に戻りますが、JALモバイルのデータ容量は2GBから55GBまで選択肢がある中で、特に人気のプランや契約者の傾向はますか?



お客様が受け取りたい特典によって選ぶプランが分かれている印象です。
どこかにマイルの特典に興味を持って入っていただいた方は、音声通話付きの大容量でマイルが多く貯まるプランを選ばれる割合が高く、マイルを効率よく貯めて旅行を楽しみたいというニーズの現れだと思っています。
一方で、2GBで440円のデータ専用プランも非常に人気があります。
こちらはLife Statusポイントが最もお得に貯まるプランになっているため、Life Statusポイントを貯める手段として選んでいただいているケースもあると考えています。



JALモバイルの料金プランのページを拝見したところ、10GBと25GBのデータ容量が「おすすめ」として目立つように記載されていましたが、この2つを推している理由はありますか?



この2つはお客様の支払額に対して貯まるマイルの量が多く、マイル獲得コストが最も効率的なプランになっています。
お客様に最もお得にマイルを貯めていただけるという点でおすすめしております。



実際に10GBと25GBを契約される方が多いのでしょうか?



はい、10GB以上のプランが契約者の中でかなりの割合を占めており、特に10GBと25GBが人気のボリュームゾーンになっています。



通常のスマホプランは自分に必要なデータ量で選ぶのが一般的ですが、JALモバイルの選び方はかなり独特ですね。



そうですね。
デュアルSIMが増えている中で、私たちの分析でもJALモバイルをメインで使われている方と、サブ回線として特典を受け取るために持っている方がおよそ半々くらいだと思っています。
航空会社ならではの特典があるからこそ、そういった需要も獲得できているのかなと思っています。
JALモバイルリリース後の反響 2ヶ月で目標値を上方修正


JALモバイルは2026年4月でリリース1周年を迎える。
独自性の高いサービスを提供するJALモバイルは、実際のユーザーからどのように受け入れられているのだろうか。



リリース時の戦略や具体的な目標値について、教えていただけますか?



戦略としては、まずマイルが貯まる・マイルをお得に使えるというJALモバイルの特徴を活かして、既存のJALマイレージバンク会員の方々をターゲットに価値を感じていただくことを第一に進めてきました。
数値については公表できない部分がありますが、結果的に反響は想定を大きく上回りました。
リリースから2ヶ月ほどで初年度に獲得したかった契約者数を達成したため、すぐに目標値を5倍に引き上げました。
年度末までにその目標に対しても達成率が8割ほどになっており、お客様からも注目度が高いサービスとなっていると言えます。



2ヶ月で当初の目標値を達成したとはすごいですね!
JALマイレージバンク会員をメインターゲットに据えたとのことですが、実際の契約者の内訳はいかがでしょうか?



既存のJALマイレージバンク会員が半数以上を占めていますが、一方でJALモバイルをきっかけにJALマイレージバンクの会員になられた方も1割以上いらっしゃいます。
このサービスがなければJALグループやマイレージバンクに関心を持っていただけなかったかもしれない方とも新たな接点を持てたことは、大変うれしく思います。



実際の契約者様からの問い合わせやフィードバックはいかがでしょうか?



JALでんきやJAL光ではマイルを貯めることに終始していましたが、今回はどこかにマイルがお得に使えるという形で、本業である航空とのシナジーをより感じていただける特典を作ることができました。
お客様からも「今までにないサービス」というお褒めの言葉をいただいています。
また、JALモバイルを契約しているだけで通常よりもLife Statusポイントが多く貯まる点も、日本航空を多く利用される方から支持をいただいています。
多様なお客様のニーズを満たせているサービスとして、評価いただいていると思っています。
航空利用者に向けた効率的なプロモーションに力を入れる



JALモバイルの知名度を上げるためのプロモーション活動として取り組まれていることがあれば教えていただけますか?



まだ手探りで試しているところではありますが、プロモーションにおいて一番の強みはJALグループが持つ接点だと考えています。
JALマイレージバンクアプリでのプッシュ通知やアプリ内でのバナー掲載といったお客様とのコミュニケーションはもちろん、機内での動画広告でもJALモバイルを流しています。
一度でも日本航空を利用していただいた方であれば、JALモバイルというサービスがあると認知していただける環境が整っており、そういった総合的な工夫が大きなポイントだと思っています。



マイルが貯まるというのが大きな特徴になるので、飛行機に乗られる方に向けたプロモーションを特に強化されているということですね。



昨年11月頃からSNSへの広告やディスプレイ広告も配信しています。
ただ、どちらかというとサービスの価値を感じていただけるお客様へのコミュニケーションが優先事項と考えているので、どこかにマイルが何かをすでに知っている、JALグループとの接点がある方に対してまずプロモーションを行うのが効率的と考えています。



私自身もJALマイレージバンク会員ですが、年末年始にアプリで初めてこのサービスを知りました。
飛行機の中やJALマイレージバンクアプリなど、確実にマイルを使う人へのアプローチに力を入れているのですね。
JALモバイルの戦略をアンケート結果とともに読み解く
オールコネクトマガジン編集部では、スマホユーザーのニーズからJALモバイルの戦略やサービス内容のマッチ度を考えるため、通信サービス利用者500人を対象としたアンケートを行った。
【調査概要】
| 調査対象 | 通信サービスを利用する20代~60代の男女 |
|---|---|
| 調査人数 | 500名 |
| 調査期間 | 2026年2月 |
実際のアンケート結果をもとに、JALモバイルの戦略や格安SIM市場での立ち位置を坂本氏と読み解く。
格安SIM×移動・旅行の特典に魅力を感じる人は10%以下
「日常のスマホ利用で特典が貯まる通信サービスをどう思いますか」というアンケートを行ったところ、半数以上の人が「魅力的」だと感じていた。


一方、「通信サービスの特典で魅力的だと思うものを教えてください」という質問には、「ポイント還元・キャッシュバック」が52.4%ともっとも高く、「移動・旅行関連の特典」に魅力を感じる人は全体の10%も満たない。


また、通信サービスユーザーに「異業種連携の通信サービスで魅力を感じるものを教えてください」という質問をしたところ、「移動・航空・旅行サービス」は全体の17%と比較的低い水準となった。





通信サービスに付帯する特典や異業種連携についてのアンケート結果では、移動・旅行関連の業種や特典への関心が、キャッシュバックやエンタメサービスと比べて低めという結果でした。
ただし、その背景には、ショッピングや動画サービスに比べ、移動・旅行系特典が具体的にイメージしにくいことや、航空会社が運営する格安SIMに対する認識の薄さがあるように思います。
その点について、アンケート結果をどのようにご覧になりますか?



異業種からのモバイル産業への参入が広がり始めている今、航空会社としてJALモバイルをリリースした私たちは先駆者的な立場にいると思っています。
市場にまだ浸透していないということは、逆に言えばこれからの伸びしろがあるということです。
旅行に関心を持たれている方は非常に多いと思いますので、今後の期待値が広がっていると前向きに捉えています。
大手航空会社が運営する通信サービスには「信頼感がある」
「大手航空会社が運営する通信サービスの印象」についてアンケートを取ると、印象があると答えた人の中では「信頼感がある」がもっとも多くなった。





「大手航空会社が提供する通信サービスについてどう思うか」という質問に対しては、「信頼感がある」という回答が最も多くなりました。
この結果を、日本航空様としてどのように受け止められていますか?



非常に嬉しいことだと思っています。
マイルライフの取り組みとして、電気サービスやインターネット回線など航空以外の領域の会社様とタッグを組むことが多いのですが、業界知見がない分野に参入する際にお客様の支持が得られるかという不安は常にあります。
しかし、JALグループとして長年にわたり安全な運航を守ってきた信頼感が、異業種参入においてもお客様からの信用に繋がっていると感じており、大変励みになる回答でした。
航空利用者のニーズとはマッチ度が高い
通信サービス利用者500人に対し、「スマホ利用で航空券相当のマイルが1年で貯まるとしたら?」という質問をしたところ、興味がある人は全体の約3割に留まる。


また、「スマホ利用で航空券相当のマイルが1年で貯まる通信サービスがあった場合、乗り換えを検討しますか?」という質問に対しては約3割の人が検討する可能性があると分かる。


しかし、アンケートに回答した500人のうち航空機の利用率もあわせて確認すると、「直近1年間で飛行機を利用した人は全体の約3割」しかいない。


つまり、全体的なニーズと、航空機の利用や移動・旅行への関心が高い人を中心に見たニーズでは、差が出る可能性がある。
そこで、アンケートに回答した通信サービス利用者500人の中で、航空機利用者だけを抽出した。


結論として、直近1年間で飛行機を利用する機会があった168人をベースに見ると、「スマホ利用で航空券相当のマイルが1年で貯まる」という特典には144人が興味を持っているということが分かる。
また、航空機利用者168人をベースにすると、マイルが貯まる通信サービスへの乗り換えを153人が検討する可能性があるということだ。
さらに、スマホで貯まる特典の使い道について、日常生活に直結するショッピングや日用品の購入に次いで移動・旅行を選ぶ人も一定数いるため、潜在的なニーズも今後さらに高まる可能性はある。





今回のアンケートは飛行機をあまり使わない方も含めた一般市場を対象に行ったのですが、その中でもJALモバイルのターゲット層となる航空利用者にはしっかりと刺さるサービスだということが分かりました。
この結果について、どのようにお感じになりましたか?



私たちがJALマイレージバンク会員を対象に行うアンケートは、ある程度航空利用への関心があることが前提となっています。
今回のような一般市場のお客様の中でも、航空利用頻度が高い方々から検討してみたいという意見をいただけたということは、航空に限らず移動や旅行に対する喜びを感じていただけているということだと思います。
今後の市場認知が広がっていけば、より多くの方からの支持も得られると期待値が高まりました。
日本航空が考えるJALモバイルとマイルライフ構想の未来





JALモバイルの最終的なゴールは、通信サービスを経由してJALグループの搭乗回数やサービス利用の増加に繋げていくことでしょうか?



はい、その通りです。
JALモバイルをきっかけにJAL光に入っていただくなど、JALグループのサービスとの別の繋がりを持つ機会を増やすことも意識しています。
1人でも多くのお客様とJALグループが繋がっていくという世界観の実現を目指すのが、JALモバイルの役割だと思っています。
JALモバイルの特典受け取りもJALマイレージバンクアプリ経由にすることで、アプリのダウンロード率や利用者が増えるよう工夫しました。
結果として、アプリ内のJALグループとしての広告価値も上がり、JAL PayやJALカードなど他のJALグループサービスへの接点も増えるよう考えて設計しています。



JALモバイルも含めたマイルライフについての展望もお聞かせいただけますか?



JALマイルライフは、まだ皆様に十分浸透していないと認識しています。
多くのお客様に対して広く浸透させていくためには、より身近なサービスの数を増やしていくことが必要だと考えています。
今後もさまざまなサービスを企画・検討しており、皆様の日常にとって最も心地よいと思えるサービスからJALグループとの距離を縮めていけるよう、これからのリリースも広げていきます。



最後に、JALモバイルはお客様にとってどのようなサービスでありたいかをお聞かせいただけますか?



JALモバイルが今後目指すべき姿としては、スマホの契約をきっかけにJALグループとの接点を持っていただけるような、入口になれるようなサービスでありたいと思っています。
お客様からの期待値に常に応えられるサービスとなるために、これから実現していきたい機能や付帯特典も多々ありますので、随時展開していきたいです。
航空会社×通信サービスという異業種の組み合わせを先駆者として実現した「JALモバイル」。
JALモバイルがリリース2ヶ月で当初の目標値を達成したことからも、ターゲット層を的確に捉えた戦略が成果につながっていることが分かる。
日本航空が目指す「航空機利用だけでなく日常生活でも接点を持つマイルライフ」という世界観が、今後もさらに広がっていくことを期待したい。





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