格安SIMとは?安さの理由・メリット/デメリット・選び方・乗り換え方法まで解説

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格安SIMとは

格安SIMは、月々のスマホ料金を抑えたい人にとって非常に魅力的な選択肢です。ただ、「どうして安いの?」「速度は大丈夫?」「スマホはそのまま使える?」「乗り換えは難しい?」など、多くの疑問が浮かぶのも事実です。

この記事では、格安SIMの基本からメリット・デメリット、選び方のポイント、契約・乗り換えの手順、よくある疑問への回答までを網羅的に解説します。初心者の方でも、この記事を読めば「格安SIMとは何か」がしっかり理解でき、安心して自分に合ったプランを選ぶための判断材料を持てるようになります。

この記事でわかること(チェックリスト)
  • 格安SIMの定義と仕組み
  • なぜ格安SIMは安く提供できるのか
  • 格安SIMと格安スマホとの違い
  • メリット・デメリットを把握して、自分に向いているか判断できること
  • 各種ブランド(MVNO/サブブランド/オンライン専用ブランド)の特徴
  • プラン選びの際に確認すべきポイント
  • 契約前に準備しておくべき手続き・注意点
  • 乗り換え(MNP)から開通設定、トラブル対処までのステップ
  • よくある疑問(速度、LINE年齢認証、キャリアメール、災害時など)への回答
  • 乗り換え後の見直しポイントやトラブル対処法
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目次

格安SIMの基礎知識(まずは結論)

格安SIMとは、大手キャリアの通信回線を借りてサービスを提供する通信事業者(MVNO)が発行するSIMカードのことです。

「料金が安い=品質が悪い」というわけではなく、自分の使い方に合ったプランを選べば、月額料金を大幅に抑えることが可能です。

ここでは、仕組み・種類・格安スマホとの違いをわかりやすく解説します。

格安SIMの定義と仕組み(MVNO/サブブランド/オンライン専用ブランド)

格安SIMとは、MNO(大手キャリア)から通信回線を借り受けて運営するMVNO(仮想移動体通信事業者)が提供するサービスのことです。

設備投資や店舗運営のコストを抑えることで、キャリアより安価に通信サービスを提供できます。

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種類主な特徴代表的なブランド
MVNO(格安SIM)独立事業者がキャリアから回線を借りる。最も安価だが、混雑時は速度が落ちる傾向。IIJmio、mineo、OCNモバイルONE など
サブブランドキャリアの子会社的ポジション。通信品質・サポートが安定。UQ mobile(au系)、Y!mobile(ソフトバンク系)
オンライン専用ブランドキャリア直営・オンライン限定で提供。サポートは少ないが品質は高い。ahamo(ドコモ)、povo(au)、LINEMO(ソフトバンク)

格安スマホとの違い

「格安SIM」と「格安スマホ」は混同されやすいですが、意味が異なります。

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用語意味
格安SIM通信サービス(SIMカード)そのものIIJmio、mineo、LINEMO など
格安スマホ端末(スマートフォン)を指すOPPO、Xiaomi、moto gシリーズ など

つまり、格安スマホに格安SIMを挿して使うことも可能です。

また、キャリアで購入した端末をSIMロック解除すれば、格安SIMでも利用できます。

物理SIMとeSIMの違い

近年は、SIMカードの形態も進化しています。

タイプ特徴メリットデメリット
物理SIM従来型のカードを挿入多くの端末で対応・設定が簡単SIM差し替えが必要
eSIM端末内蔵型の電子SIM即日開通・複数SIM切替が容易対応端末が限られる/一部MVNO非対応
ポイント
  • iPhoneやPixelなど、eSIM対応機種ならオンラインで即開通できる。
  • 「旅行や出張先で現地SIMを追加したい」など、デュアルSIM活用も可能。

格安SIMが安い理由

格安SIMがここまで安く利用できるのは、通信品質を落としているからではなく、運営コストを最小限に抑えているためです。

キャリアと比べた構造の違いを理解すると、「安い=不安」という印象がなくなるでしょう。

以下では、その主な理由を3つに分けて解説します。

ネットワーク構造(MNOからの回線借用)

格安SIM事業者(MVNO)は、大手キャリア(MNO)が持つ通信インフラを借りてサービスを提供しています。

自社で基地局を建設・維持する必要がないため、莫大な設備投資や維持費が不要になります。

項目大手キャリア(MNO)格安SIM(MVNO)
通信インフラ自社で保有・運用MNOから借りる
設備投資コスト高い低い
通信速度常に安定混雑時に低下する場合あり
料金設定高め(安定性重視)低価格(コスト最適化)
ポイント
  • 回線の一部を借りる形なので「混雑時の優先度」が低くなることがある。
  • それでも、日常使い(SNS・Web・動画など)には十分な速度を確保しているMVNOが多い。

店舗・サポートコストの最適化

格安SIMが安いもう1つの理由は、リアル店舗や人件費を極力抑えている点です。

大手キャリアのように全国にショップを構える代わりに、オンライン手続きやチャットサポートを中心に運営しています。

コスト項目大手キャリア格安SIM
実店舗全国展開(数千店舗)最小限またはオンライン専用
スタッフ人件費高い低い(デジタル対応中心)
サポート体制対面中心チャット・メール中心
契約/解約手続き店頭+オンラインほぼオンライン完結
ポイント
  • 店舗維持コストが削減 → 利用料金に還元
  • チャットやFAQの整備で、サポート効率も向上

最近は、UQ mobileやY!mobileのように「店舗サポート+安さ」を両立したブランドも増えています。

料金設計(シンプルプラン・オプション課金)

格安SIMは、キャリアのような複雑な割引制度を廃止し、シンプルで明快な料金プランを採用しています。基本料金を安く抑え、必要な機能だけをオプションで追加できる仕組みです。

項目内容
基本プランデータ通信量に応じた定額制(例:3GB/1,000円前後)
オプション例通話かけ放題・留守電・データ追加など
割引制度複雑な家族割・長期割はほぼなし(その分単価が安い)
メリットまとめ
  • 不要な機能を外せるため、無駄な支払いがない
  • 利用スタイルに合わせて「ピンポイント最適化」が可能
  • サブブランドではキャリア品質を保ちながらコストカット

格安SIMのメリット・デメリット

格安SIMは「安い」だけでなく、自分の使い方に合わせて選べる自由度が大きな魅力です。

一方で、いくつかの注意点もあります。ここでは、格安SIMを選ぶ前に知っておきたいメリットとデメリットを整理し、どんな人に向いているかを明確にします。

メリット(料金の安さ/プランの柔軟さ/端末そのまま等)

格安SIMの最大の魅力は、月々の通信費を大幅に削減できることです。一般的なキャリア契約と比べて、半額以下に抑えられるケースも珍しくありません。

メリット項目内容
料金が安い月額1,000〜2,000円台で利用可能。キャリアの半分以下も。
プランが柔軟データ容量や通話オプションを自由に選択可能。
SIMフリー対応端末が増加今使っているスマホをそのまま利用できるケースが多い。
契約縛りなしほとんどの格安SIMが2年縛りなし・違約金なし。
複数SIMでの節約家族でまとめたり、データシェアで更にコストカット可能。

データ通信中心で電話をあまり使わない人なら、月1,000円台で十分ということもあります。

デメリット(混雑時の速度低下/キャリアメール等の制約/店舗サポート)

コスト削減の裏側には、いくつかの制約もあります。

主に「通信速度」「メール」「サポート体制」で注意が必要です。

デメリット項目内容対策・補足
通信速度の変動昼休みや夕方など混雑時に速度が落ちる傾向速度安定型ブランド(UQ、Y!mobile等)を選ぶ
キャリアメールが使えない@docomo.ne.jp などが利用不可Gmailやキャリアメール持ち運びサービスを活用
店舗サポートが少ないオンライン専用が多く、店頭相談できない場合ありサブブランドや家電量販店併設型を選ぶ
初期設定の手間APN設定やeSIM登録が必要な場合あり公式ガイドやチャットサポートを活用

向いている人・向いていない人

格安SIMは万能ではありません。

以下のリストで、自分がどちらに当てはまるか確認してみましょう。

向いている人向いていない人
スマホ代を安くしたい人常に安定した高速通信が必要な人
SNS・ネット中心で通信量が少ない人通話を多用するビジネスユーザー
設定や手続きに抵抗がない人店舗でのサポートを重視する人
家族やサブ端末で使いたい人1台で仕事・私用を兼ねる人

格安SIMは、「自分で調べて選ぶ」「手続きをオンラインで完結できる」人に最適な選択肢です。

逆に、サポートを重視する人はサブブランド(UQ・Y!mobileなど)を選ぶとバランスが取れます。

主要な種類とブランドの違い

格安SIMと一口に言っても、MVNO・サブブランド・オンライン専用ブランドの3種類に分かれます。

項目MVNOサブブランドオンライン専用ブランド
料金◎ 最安○ 中価格○〜◎
通信品質△ やや不安定◎ 安定◎ 高品質
サポート△ オンライン中心◎ 店舗あり△ チャットのみ
契約の手軽さ◎ オンライン完結
向いている人コスパ重視派初心者・家族自分で設定できる人

それぞれ料金・通信品質・サポート体制が異なるため、自分の使い方に合うタイプを選ぶことが重要です。

ここでは、それぞれの特徴と代表的なブランドを比較して解説します。

MVNOの特徴と代表例

MVNO(仮想移動体通信事業者)は、キャリアの回線を借りて運営する独立系ブランドです。

月額料金が最も安く、プランの自由度も高いのが魅力です。

特徴内容
料金最安クラス(3GBで月1,000円前後)
通信品質混雑時に速度が低下する傾向
サポートオンライン中心(電話・チャット・メール)
柔軟性豊富なプラン・オプションで自由度が高い
契約形態オンライン・家電量販店で手続き可能
代表的なMVNOブランド
  • IIJmio(コスパと安定性で人気)
  • mineo(ユーザーコミュニティ活発)
  • OCNモバイルONE(NTT系で安心感)
  • NUROモバイル(ソニー系、データ繰越が強み)
こんな人におすすめ
  • コスト最重視
  • 通信速度より料金を優先
  • 設定や手続きを自分で進められる人

サブブランドの特徴と代表例

サブブランドは、大手キャリアが運営する準キャリア的な位置付けのブランドです。

通信品質とサポートを両立しつつ、料金も抑えられています。

特徴内容
料金中価格帯(3GBで月1,600〜2,000円前後)
通信品質キャリアとほぼ同等で安定
サポート店舗あり/キャリアショップ併設
プランシンプル設計+通話オプション充実
契約形態オンライン・店舗両対応
代表的なサブブランド
  • UQ mobile(au系):通信速度が安定
  • Y!mobile(ソフトバンク系):家族割が強み・店舗サポート充実
こんな人におすすめ
  • 「安さも品質も両立したい」人
  • スマホ初心者・店舗で相談したい人
  • 家族割や光回線セット割を使いたい人

オンライン専用ブランドの特徴と代表例

オンライン専用ブランドは、キャリアが直接運営するデジタル完結型の新ブランドです。

高品質な通信を維持しながら、コストを抑えることに成功しています。

特徴内容
料金格安(20GBで月2,970円前後)
通信品質キャリア本体と同等
サポート完全オンライン対応(店舗なし)
契約・手続きスマホ・PCから完結
ターゲット若年層・デジタルリテラシーが高い層
代表的なオンライン専用ブランド
  • ahamo(ドコモ):20GB+5分通話無料で定額
  • povo(au):基本料0円+トッピング制
  • LINEMO(ソフトバンク):LINEギガフリーが強み
こんな人におすすめ
  • スマホ操作に慣れていて自分で手続きできる人
  • オンライン中心でサポート不要な人
  • 安定した通信を安く使いたい人

格安SIMの選び方(チェックリスト)

格安SIMは種類やプランが豊富で、「どれを選べばいいかわからない」という人も多いでしょう。

ここでは、選ぶときに確認すべき6つのポイントをチェックリスト形式で紹介します。

この6点を意識するだけで、失敗しないSIM選びができます。

月間データ量・料金・割引

まず重視すべきは「月にどれくらい通信するか」。

SNSや動画視聴などの使用頻度によって、最適なデータ量が異なります。

利用スタイルおすすめデータ容量月額目安(MVNO)備考
通話・LINE中心(軽量ユーザー)1〜3GB約1,000円前後SNS中心・Wi-Fi環境多めの人向け
SNS・動画少し見る(標準)5〜10GB約1,500〜2,000円多くの人の平均利用量
動画・ゲーム多め(ヘビーユーザー)15〜20GB約2,500〜3,000円YouTubeやNetflix視聴者向け
ポイント
  • 「余ったデータを翌月繰越できる」かも要チェック。
  • 家族割や光回線セット割を使えるサブブランドなら、さらに割安に。

通信品質(速度/混雑時間帯/エリア)

格安SIMによって速度の安定性は異なります。

次のように選び分けるのがコツです。

通信重視度おすすめタイプ理由
安定重視サブブランド(UQ、Y!mobile)混雑時もキャリア並みの速度
コスパ重視MVNO(IIJmio、mineoなど)通常利用で十分な速度
エリア重視キャリア系オンラインブランド全国どこでも安定したエリアカバー
ポイント
  • 「自分の行動範囲での速度レビュー」を確認。
  • 格安SIMでも、時間帯によって速度が違う点を理解しておくと安心。

音声通話・かけ放題オプション

格安SIMは基本的に「データ通信メイン」ですが、通話が多い人はオプション追加が必須です。

通話スタイルおすすめオプション備考
ほとんど通話しないなし or 10円/30秒課金標準アプリで十分
短時間の通話が多い5分かけ放題月500円前後で提供多数
長電話が多い無制限かけ放題月1,000円前後、ビジネス向け

多くのMVNOでは、専用アプリ(例:mineo電話、IIJmioひかえめ通話)で通話料を半額にできます。

端末の対応可否(SIMフリー/SIMロック解除/バンド)

契約前に、今使っているスマホが格安SIMに対応しているかを必ず確認しましょう。

チェック項目内容
SIMロック解除キャリア購入端末は「SIMロック解除」が必要(My docomo等で可)
対応バンド格安SIMの回線(ドコモ/au/ソフトバンク)に合う周波数が必要
eSIM対応最新iPhone・PixelはeSIM対応。設定が簡単で物理カード不要

各MVNO公式サイトの「動作確認端末一覧」をチェック。

サポート体制・店舗有無

スマホ設定やトラブルに不安がある人は、サポート体制も選ぶ基準にしましょう。

タイプサポート内容向いている人
MVNOチャット・メール中心自分で調べられる人
サブブランド店舗・電話・チャット対応初心者・シニア層
オンライン専用ブランドチャットのみ手続きに慣れた人
ポイント
  • 「実店舗の有無」「電話サポート対応時間」を事前に確認。
  • 設定サポート(有料オプション)を用意しているMVNOもあり。

キャンペーン・特典

最後に、乗り換えキャンペーンや特典も見逃せません。

キャッシュバック・ポイント還元・初期費用無料など、時期によって大きな差があります。

特典内容備考
キャッシュバックMNP転入で5,000円〜10,000円相当LINE PAYやPayPayなどで還元
初期費用無料SIM発行手数料0円キャンペーンオンライン限定が多い
データ増量初月+3GBなどの特典期間限定
端末割引スマホ同時購入で最大2万円引き在庫限りに注意
アドバイス
  • 公式サイトだけでなく、「Amazon・家電量販店限定特典」も比較。
  • オンライン申込限定キャンペーンは定期的に切り替わるため、申込前に最新情報をチェックしましょう。

契約前の準備

格安SIMへの乗り換えは、手順を理解していれば難しくありません。

ただし、事前準備を怠ると「使えない」「開通しない」といったトラブルが起きやすくなります。

ここでは、契約前に必ず確認しておくべきポイントを整理します。

MNP予約(電話番号そのまま)

現在の電話番号をそのまま使う場合は、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)予約番号を取得する必要があります。
これは「電話番号を引き継ぐための引換券」のようなものです。

項目内容
取得先現在契約しているキャリア(ドコモ・au・ソフトバンク等)
取得方法Web/電話/店舗で発行可能(即時発行)
有効期限発行日を含めて15日間
注意点格安SIM申込時に「有効期限が10日以上残っている」必要あり
ポイント
  • 乗り換え時に解約金は基本不要(2022年以降、各社で廃止済)。
  • MNP予約番号は、申込フォームに入力するだけでOKです。

本人確認書類・支払い方法

格安SIMの契約では、本人確認(本人確認書類のアップロード)が必須です。

また、支払い方法(クレジットカード or 口座振替)も事前に用意しておきましょう。

必要書類対応例
本人確認書類運転免許証/マイナンバーカード/健康保険証+公共料金領収書 など
支払い方法クレジットカードが主流。MVNOによっては口座振替も可
メールアドレスキャリアメール不可。Gmailなどフリーメールを推奨
注意点
  • 書類画像は明るく・四隅が写っている状態でアップロード。
  • 契約者とクレジットカードの名義が異なると審査に通らないことがあります。

対応端末・SIMサイズ/eSIM対応の確認

格安SIMによって利用できる端末やSIMの種類が異なります。

事前に以下の点をチェックしておくとスムーズです。

チェック項目内容
対応端末MVNO公式サイトの「動作確認端末一覧」で確認
SIMサイズnanoSIMが主流。機種によってmicroSIM・eSIMもあり
eSIM対応iPhone XR以降、Pixel 4以降などで利用可
SIMロック解除キャリア購入端末は「SIMロック解除」が必要(Myページから可能)
ヒント
  • iPhoneユーザーは、「設定 → 一般 → 情報」でeSIM対応か確認できます。
  • eSIMは申込後すぐに開通できるため、郵送待ち不要です。

データバックアップ

乗り換えに際して、端末を初期化したりSIMを差し替える場合があります。

写真・連絡先・LINEトーク履歴などのデータは事前にバックアップしておきましょう。

データ項目バックアップ方法
連絡先・写真・動画Googleフォト/iCloudで自動バックアップ
LINEトーク履歴LINE設定 → トークのバックアップ(クラウド保存)
アプリデータGoogleアカウント/Apple IDに紐づけ
SMS/通話履歴必要な場合は専用アプリでエクスポート
ポイント
  • iPhone → iCloud、Android → Googleドライブ で自動バックアップが便利。
  • 格安SIMに変えてもアプリやデータは引き継がれます。

乗り換え手順(HowTo)

格安SIMの契約は、ほとんどのケースでオンラインだけで完結します。

流れを把握しておけば、実際の手続きは30分程度で終わります。

ここでは、申し込みから開通、設定、動作確認までの流れを5ステップで解説します。

ステップ1|申込み(オンライン/店舗)

ほとんどの格安SIMは、公式サイトまたは家電量販店で申込み可能です。

オンライン申込みの方がキャンペーン特典が多く、手続きも簡単です。

申込み方法特徴向いている人
オンライン24時間申込み可。本人確認もアップロードで完結スマホ操作に慣れている人
店舗/量販店対面で相談しながら契約できる初心者・サポート重視の人
申込み時に必要なもの
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • クレジットカードまたは口座情報
  • MNP予約番号(電話番号を引き継ぐ場合)
  • メールアドレス(Gmailなどフリーメール推奨)
ポイント
  • MNP有効期限が10日以上残っていることを確認。
  • eSIM対応端末なら、申込後すぐに開通できるブランドもあります。

ステップ2|SIMカードの到着・受け取り

申込完了後、物理SIMの場合は数日以内に郵送されます(eSIMの場合は即日メール通知)。

種類到着/開通までの目安備考
物理SIMカード約2〜4日で到着郵送封筒にマニュアル同封
eSIM最短10分で開通可能メール記載のQRコードを読み取るだけ
受け取ったら確認
  • SIMカードサイズ(nano/micro)が端末に合っているか
  • 同梱の初期設定ガイド・開通URLをチェック

ステップ3|開通手続き(回線切替)

格安SIMを利用開始するには、「回線切替」手続きが必要です。

これは「旧回線を止めて新回線を有効化する」操作です。

方法手続き内容所要時間
Web操作マイページから「開通する」ボタンを押す約5〜15分
電話操作指定の電話番号に発信して自動開通約10分前後
注意点
  • 切替完了までは旧SIMが使えます。
  • 切替後は旧回線が自動的に解約される(MNP転出扱い)。
  • 開通が完了すると、SMSや通話が新SIM側で有効になります。

ステップ4|SIM/eSIM設定(APN・プロファイル)

開通後は、スマホが通信できるようにAPN(接続先情報)を設定します。

Androidの場合
  1. 設定 → ネットワークとインターネット → モバイルネットワーク
  2. 「APN設定」または「アクセスポイント名」を選択
  3. 格安SIM提供の情報を入力(例:IIJmioなら「iijmio.jp」など)
  4. 保存 → 有効化
iPhoneの場合
  • プロファイルをダウンロード(格安SIMから送られるURLを開く)
  • 「設定 → 一般 → プロファイル」からインストール
  • 再起動して通信確認
eSIMの場合

QRコードをカメラで読み取り → 自動でプロファイル設定 → 即開通完了

ステップ5|動作確認と初期トラブル対処

設定が完了したら、以下の項目を確認しましょう。

確認項目方法正常なら…
データ通信Webページを開く表示される
通話任意の番号に発信通話がつながる
SMS自分宛に送信受信できる
テザリングノートPCなどと接続インターネット可
うまく動作しない場合
  • APN設定のスペルミスを確認
  • モバイルデータ通信がONになっているか
  • SIMの向きが正しいか
  • 機内モードのON/OFFを切り替える

それでも改善しない場合は、MVNOサポート窓口またはチャットで問い合わせましょう。

よくある疑問Q&A

格安SIMは料金が安く魅力的ですが、初めて利用する人の多くが「本当に大丈夫?」と感じるものです。

ここでは、契約前後によくある質問をQ&A形式でまとめました。

格安SIMは通信速度が遅いって本当?

一部時間帯で遅くなることはありますが、通常利用には問題ありません。

格安SIMは大手キャリアの回線を借りて運営しているため、お昼や夕方など利用者が集中する時間帯に速度が低下する場合があります。

ただし、最近は多くのMVNOが帯域を拡張し、安定性も改善しています。

利用時間帯平均速度の目安使用感
朝・夜10〜30Mbps動画・SNSも快適
昼(12時台)1〜5MbpsYouTube低画質で再生可能
深夜20Mbps以上ほぼキャリア同等
  • 速度安定型ブランド(UQ mobile・Y!mobileなど)を選ぶ
  • Wi-Fi環境を併用する
  • MVNOアプリの「節約モード」を活用してデータ消費を抑える

LINEの年齢認証・ID検索は使えるの?

MVNOでは制限がある場合がありますが、代替手段があります。

LINEの年齢認証機能は、キャリアの認証システムを利用しているため、MVNOではID検索が利用できない場合があります。

ただし、次の方法で代替できます。

方法内容
QRコード/招待リンク年齢認証なしで友だち追加可能
サブブランド利用UQ mobile・Y!mobileならキャリア連携で認証可
LINEMO/ahamoキャリア直系ブランドのため、年齢認証可能

ID検索が使えなくても、QRコードやURL招待で困ることはほとんどありません。

キャリアメール(@docomo.ne.jpなど)はどうなるの?

格安SIMに乗り換えると基本的に使えませんが、「メール持ち運び」サービスで継続可能です。

キャリアサービス名利用料(月額)
ドコモドコモメール持ち運び330円
auauメール持ち運び330円
ソフトバンクソフトバンクメール持ち運び330円
  • GmailやYahoo!メールなどのフリーメールに切り替える
  • 「重要な登録先のメールアドレス」を事前に変更しておく

災害時や緊急通報(110/119)は使えるの?

通常の通話回線であれば、緊急通報も問題なく利用できます。

項目対応状況
110/119などの緊急通報対応済(音声通話付きSIMのみ)
災害用伝言板サービス提供元による(例:mineoは対応)
緊急速報メール(エリアメール)多くのMVNOで対応済(非対応端末も一部あり)
  • データ専用SIMでは通話不可のため、緊急通報はできません。
  • 災害時に備え、Wi-FiやSNS(LINE通話、Xなど)も併用できるようにしておくと安心です。

家族割や複数回線の割引はあるの?

MVNOでも一部で家族割やデータシェアが利用可能です。

事業者割引・特典内容
mineo家族でデータシェア/パケットギフト機能あり
IIJmio複数SIM割引(同一名義で月額割引)
Y!mobile/UQ mobile家族割引(2回線目以降550円引き)
  • 家族でまとめるなら「サブブランド」がお得。
  • 1人で複数端末を使うなら「データシェア型MVNO」が便利。

トラブル・乗り換え後の見直しポイント

格安SIMは契約後も、使い方や通信状況に応じて定期的に見直すことで、さらに快適&お得に使えます。

ここでは、よくあるトラブルと、見直しのタイミングを解説します。

速度が遅い時のチェックリスト

「昼休みに通信が遅い」「動画が止まる」と感じたら、次のポイントを確認してみましょう。

チェック項目内容・対策
混雑時間帯の利用お昼(12時台)・夜(18〜20時台)は特に遅くなりやすい。時間をずらすだけでも改善。
APN設定の誤りAPN(接続設定)が正しくないと速度制限状態に。設定を再確認。
データ容量超過上限を超えると速度制限が自動で適用される。アプリで残量を確認。
節約モードONmineoなどの「低速モード」がONになっていないか確認。
電波状況の悪化屋内や地下では一時的に電波が弱まる。Wi-Fiを併用。
ポイント
  • MVNO公式アプリから通信速度の切り替え(高速/低速)ができる場合あり。
  • どうしても改善しない場合は、サブブランドへの乗り換えも検討。

プランの最適化(翌月以降の見直し)

契約後しばらく使うと、「思ったよりデータを使わない」「もう少し容量が欲しい」など、実際の使用量が見えてきます。

月々の利用状況をもとに、プランを最適化しましょう。

状況見直しポイント対応策
データが余る容量を下げて節約3GB→2GBなどに変更
毎月ギリギリ少し多めのプランに変更5GB→10GBなどに変更
Wi-Fi中心データ専用プランに変更も可通話少なければさらに安く
おすすめ見直しタイミング
  • 契約から 1〜2か月後:使用傾向が見える時期
  • 年に1回:生活環境(在宅勤務・通勤量など)に応じて見直し

解約・MNP転出時の注意

他の格安SIMやキャリアへ乗り換えるときは、いくつかの注意点があります。

項目内容
MNP転出手数料現在は多くの事業者で無料(0円)
SIM返却一部MVNOではSIMカード返却が必要(mineoなど)
日割り計算解約月の料金は日割りにならない場合あり
メール/クラウドデータ契約終了と同時に削除される場合あり。事前バックアップを推奨。
ポイント
  • MNP転出番号の発行は、各社マイページで即時発行可能。
  • 乗り換え先を契約した時点で旧回線が自動解約される仕組み(手動での解約不要)。

定期的なメンテナンス・アップデート

長期利用する場合も、通信環境や端末状態を定期的に見直すことが重要です。

チェック項目頻度内容
アプリ・OS更新毎月1回通信トラブル防止・セキュリティ強化
APN設定の確認半年に1回設定更新で接続安定化
SIMカードの接触確認不定期認識不良や速度低下時に抜き差しで改善
契約プランの再評価年1回新プランやキャンペーンで乗り換え検討

新プランや割引キャンペーンは、年数回更新されるため、見直すだけで年間1万円以上お得になるケースも。

用語集(初心者向け)

格安SIMの世界では、聞き慣れない専門用語が多く登場します。

ここでは、記事内で出てきた主要キーワードを初心者でもわかる言葉で簡潔に解説します。

用語読み方意味・解説
SIMカードシムカードスマホに挿入して通信や通話を可能にするICカード。電話番号や契約情報が入っている。
格安SIMかくやすシム大手キャリアの回線を借りて安価に通信サービスを提供するMVNOが発行するSIM。
MVNOエムブイエヌオー「仮想移動体通信事業者」。ドコモなどの回線を借りてサービスを提供する通信事業者。
MNOエムエヌオー「移動体通信事業者」。ドコモ、au、ソフトバンクなど回線設備を自社保有する事業者。
サブブランドさぶぶらんどMNOの子会社・関連会社が運営する格安ブランド(例:UQ mobile、Y!mobile)。
オンライン専用ブランドおんらいんせんようぶらんどキャリア直営でオンライン契約限定の新ブランド(例:ahamo、povo、LINEMO)。
MNPエムエヌピー「モバイルナンバーポータビリティ」。電話番号をそのまま別会社へ引き継ぐ制度。
APNエーピーエヌ「Access Point Name」。通信するための接続設定。正しく設定しないと通信できない。
eSIMイーシム物理カード不要のデジタルSIM。QRコードを読み込むだけで即開通できる。
テザリングてざりんぐスマホをWi-Fiルーター代わりにしてPCやタブレットをインターネットに接続する機能。
データ繰越でーたくりこし使い切れなかったデータ容量を翌月に持ち越せるサービス。
節約モードせつやくもーど通信速度を制限してデータ消費を抑える機能(mineoが対応)。
SIMロック解除しむろっくかいじょキャリア端末で他社のSIMを使うための設定解除。Myページや店頭で手続き可能。
データ専用SIMでーたせんようしむ通話機能がないSIM。タブレットやサブ端末向け。
音声通話SIMおんせいつうわしむ通話・SMS・データ通信が利用できる一般的なSIMプラン。

補足:用語を理解すれば選びやすくなる

格安SIM選びは「仕組みを理解すればするほど失敗しにくくなる」ジャンルです。特に MVNO/MNP/eSIM の3つを押さえておけば、スムーズに乗り換えられます。

まとめ|格安SIMを理解すればスマホ代はもっと安くなる

格安SIMは、通信品質を大きく落とさずに月々のスマホ代を大幅に節約できる仕組みです。

大手キャリアの回線を活用しながらも、オンライン運営やシンプルな料金設計によってコストを削減しています。

この記事のポイントおさらい
  • 格安SIMとは?
    大手キャリアの回線を借りて通信サービスを提供する「MVNO」などのSIMサービス。
  • 安さの理由
    設備投資・店舗コストの削減、シンプルな料金プランによる効率化。
  • 主な種類
    • MVNO(最安・自由度高い)
    • サブブランド(品質とサポートのバランス)
    • オンライン専用ブランド(高品質・オンライン完結)
  • 選び方のポイント
    データ容量・通信品質・通話オプション・端末対応・サポート体制・キャンペーンの6項目で比較。
  • 乗り換え手順
    MNP予約 → 本人確認 → SIM設定 → 開通確認 の4ステップで完了。
  • よくある疑問も解決
    通信速度・LINE年齢認証・キャリアメール・緊急通報なども問題なし。
  • 定期見直しでさらに節約
    使い方が変わればプランも柔軟に見直せる。年間で数千円〜数万円の節約も可能。
これから始める方へ
  1. まずは自分の利用状況を把握する(1か月のデータ量・通話回数など)
  2. MVNO・サブブランド・オンラインブランドを比較
  3. MNPで電話番号を引き継ぎ、SIMをセットするだけでOK

スマホ料金の見直しは、生活コストの削減効果が最も大きい分野のひとつです。

この記事をきっかけに、自分にぴったりの格安SIMを見つけてください。

記事の作成・公開時期により情報が最新ではない可能性があります。最新情報をお届けできるよう努力しておりますが、サービスの最新情報は必ず公式サイトを確認するようにお願い申し上げます。

格安SIMとは

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