国内大手航空会社の日本航空は2025年4月に、日常使いでマイルが貯まるMVNOサービス「JALモバイル」の運営を開始した。
そして2026年6月25日、JALモバイルに新たなラインナップとして「JALモバイル powered by ahamo(ahamoプラン)」が加わった。
従来のIIJmioプランに加え、NTTドコモの高品質なMNO回線を使い、SIMの入れ替えやWi-Fiルーターなしで海外91の国・地域に対応する「旅好きのための最強プラン」だ。1年間の利用で貯まる1,500マイルを「どこかにマイル」に交換すれば、通信料の支払いだけで毎年JAL国内線の往復航空券が手に入るという付加価値はそのままに、海外でも設定不要でそのまま使える点が最大の特徴となる。
今回、JALモバイルが2プラン体制へと進化した狙いや、ahamoプランならではの差別化、リリース後の反響について、日本航空株式会社 マイレージ事業部 事業戦略グループの担当者に話を伺った。

坂本 まりん 氏
Sakamoto Marin
日本航空株式会社(JAL)マイレージ事業部 事業戦略グループ所属。
新規事業である「JALモバイル」のプロジェクトにおいて、サービスの企画段階から実際の立ち上げ、その後の運用までを一貫して牽引。
現在はマーケティング担当として、サービスの普及とブランド価値の向上に向けた戦略立案から実行までを幅広く担っている。
「海外でもそのまま使いたい」に応えるためのahamoプラン

2026年4月にリリース1周年を迎えたJALモバイルは、同年6月に「ahamoプラン」を追加し、2プラン体制へと進化した。従来のIIJmioプランに加えて、なぜ新たにドコモ回線のプランを加えたのか。まずはその狙いから話を伺った。
オールコネクトマガジン編集部新たに「ahamoプラン」をラインナップに加えられた狙いをお聞かせください。どのようなお客様の選択肢を広げたいとお考えでしたか?



最大の狙いは、「海外でもそのままスマホを使いたい」という旅行客の強いニーズに応えることです。
あわせて、MNO(ドコモ直回線)の高品質な通信環境を求めるお客様へ選択肢を広げたいと考えました。



サービス名を「powered by ahamo」とパートナー名を前面に出された意図はありますか?



お客様に安心感を持っていただきたいという思いがあります。
「航空会社のJALがモバイル?ちゃんとつながるの?」という不安を抱かせてしまわないよう、ahamoのブランド力と信頼を全面に押し出す狙いです。



ahamoプランの構想は、いつ頃からどのような体制で進められたのでしょうか?



ドコモさまとは2014年から多様な分野で協業を続けており、その継続的な対話の流れの中で今回の「JALモバイル powered by ahamo」に結びつきました。
体制としては、JALがサービス提供主体となり、ドコモが通信回線を提供するという共同のパートナーシップで進めています。JALの強力なブランド・顧客基盤と、ドコモの高品質なMNOネットワーク(ahamo)を組み合わせ、お互いの強みを活かす役割分担で準備を進めました。
ホワイトレーベル形式で実現した「ahamoそのまま+JAL特典」


ahamoプランは、ahamo本体と同じ月額2,970円・30GBという料金・容量のまま、JALならではの特典が上乗せされるのが最大の特徴だ。この仕組みを実現できた背景を掘り下げた。



ahamo本体と同じ料金・容量のまま、JALならではの特典を上乗せできる仕組みについて、可能な範囲でお聞かせください。



ホワイトレーベル形式を採用しているため、同じ料金・容量のまま提供できています。
パートナーである通信キャリアの品質をそのままに、私たちJALはJALならではの特典提供を担っているという役割分担です。



SIM入れ替え・Wi-Fiルーター不要で海外91の国・地域に対応されています。「旅好きのための最強プラン」というメッセージの核がここにあると感じますが、この特典を実現できた背景は?



ahamoの料金と機能をそのまま実現することにこだわったためです。パートナーである通信キャリアの品質をそのままに、通信料金の支払いで航空券が手に入る。
両社の強みを生かして、お客様に「通信」という日常インフラを「非日常の感動体験」につなげていただきたいと考えています。
ahamoプランならではの2つの差別化ポイント


ahamoプランには、従来のIIJmioプランにはない魅力が加わっている。ここでは差別化のポイントを2つに分けて整理する。
- 海外91の国・地域で追加料金なしのデータローミングに対応
- 新規契約1,000マイル/MNP5,000マイル、フライトボーナス(国内50・国際100マイル)などのマイル特典
② 海外91の国・地域で追加料金なし





「海外利用」という価値を加えたことで、想定されるお客様像に広がりはありましたか?



先行していたIIJmioプランの展開では、実際に契約者から「海外通信(ローミング)が物足りない」という声が寄せられていました。
追加料金なしで契約データ量(30GB)の範囲内でそのまま海外データローミングができるahamoの強みが加わったことで、渡航先でも設定不要で手軽に通信したい海外旅行客やビジネスパーソンを確実に取り込めるようになったと考えています。
加えて、海外ローミングがそのまま使えるという「海外路線を持つJALならではの強み」をフックに、ドコモ以外のキャリアをお使いのユーザーにも認知を広げ、新規契約へ誘導したい狙いもあります。



海外で実際に使う際の設定のしやすさや、安心して使っていただくためのサポート面の工夫は?



事前の面倒な申し込みや複雑な設定なしに、日本国内と同様にそのままデータローミングができること自体が、設定のしやすさであり最大の魅力だと考えています。
追加料金を支払うことなく、契約データ量(30GB)の範囲内で海外でもそのまま使える点を、安心してご利用いただければと思います。
③ マイルとdポイントの「両取り」ができる特典設計





新規契約1,000マイル/MNP5,000マイル、フライトボーナスなどの特典が設計されています。ahamoプランで新しく加わった点や工夫された点があれば教えてください。



基本的な商品設計は「JALモバイル powered by IIJmio」と同じになっています。
工夫した点として、JALモバイル powered by ahamoにおいてはシークレットマイルを対象外とする代わりに、月額マイルを125マイルにしました。
これは12カ月ご継続いただくとちょうど1,500マイルがたまり、JALモバイル会員限定のどこかにマイルで旅行に行けるという設計にしました。
これにより、年に1回毎年旅に行ける通信サービスとして、よりお客さまに使いやすくなったと考えています。
2プラン体制の狙い「どちらも使うとダブルで嬉しい」


ahamoプランの追加により、JALモバイルは「IIJmioプラン」と「ahamoプラン」の2プラン体制となった。それぞれの回線の特長と、2つを併用する設計の狙いを伺った。



IIJmioプランとahamoプラン、それぞれどのようなお客様に向いているとお考えですか?お客様はどのように選べばよいでしょうか。



IIJmioプランは2〜55GBまで様々な容量を取り揃えています。スマホを持ち始めたばかりのお子さまなど、容量に合わせて無駄なくご利用されたいお客さまに最適です。
一方のahamoプランは海外でもローミング利用できる点から、出張や旅行の予定が多い方に最適です。
どちらのプランでも、年1回どこかにマイルを1,500マイルで利用できる特典やLife Statusポイントが貯まる特典はそれぞれもらえるため、2つを契約いただくのもおすすめですね。



両プランを2回線契約すると特典がそれぞれ付与されるとのことですが、この“併用”を想定した設計の狙いは?



JALモバイルは両プランどちらにもニーズがあり、どちらにも魅力があると考えています。
「どちらかを選択する」というものではなく、「どちらも使うとダブルで嬉しい」という設計にすることで、より多くのお客さまにJALモバイルを選んでいただける可能性を高めたいと考えたためです。



ahamoプランへのお客様の関心・反応はいかがですか?



ありがたいことに、6月5日の記者発表会直後から、6月25日のお申し込み開始を待ち遠しいというお声をたくさんいただきました。「ahamoと同じ料金・品質にJALの特典がもらえるなんて、契約しないともったいない!」という点に共感していただいた内容を多く見受けています。
実際に25日のお申し込み開始以降、想定を大きく上回るお申し込みをいただき、大変うれしく思っています。
ご契約されたお客さまから「JALモバイルの特典を使って、どこかにマイルで家族旅行に行った。おトクに旅行に行けて嬉しい」というお声をいただくことが、チームみんなの励みになっています。
Webでの申し込みへの不安をなくす、今後の課題と展望





ahamoプランならではの課題と感じていることはありますか?どのように解決していきたいとお考えですか?



ahamoプランに特化した課題は特にありません。ただ、JALモバイルはオンライン専売商品のため、ご契約はWebでお客さまご自身にお申し込みいただく必要があります。
これまでお店で契約することが多かった方にも「不安なく簡単に申し込みできた」と思っていただけるよう、Webのご案内などを改善していきます。



JALモバイルが2プラン体制になったことは、今後の展開にどうつながっていくとお考えですか?



IIJmioプランとahamoプランの双方の魅力により、JALモバイルは幅広いお客さまのニーズに応えられるようになりました。これを機に「JALマイルをためてみようかな」とJMB(JALマイレージバンク)会員になってくださった方からのお声も届いています。
JALマイルを通してお客さまの生活に豊かさをお届けすることは、私たちJALモバイルチーム、ひいてはJALグループが目指す世界であり、その一歩となることを確信しています。
JALモバイル ahamoプランは「旅好きのための最強プラン」





最後に、ahamoプランを今後どのようなお客様に使っていただきたいか。これから検討される方へメッセージをお願いします。



JALモバイル ahamoプランは、旅好きのための最強プランです。1年間のご契約で1,500マイルが貯まり、特典の「どこかにマイル」に交換できます。つまり通信料の支払いだけで、毎年JAL国内線の往復航空券が手に入るため、旅がぐっと身近になるモバイルサービスです。
さらに追加料金なしで91カ国でローミング利用ができるため、海外旅行によく行く方にもとても便利です。ぜひJALモバイルと一緒に新しい地域・国へ出かけて、新しい発見や出会いを楽しんでください!
従来のIIJmioプランに、ドコモ回線と海外ローミングを強みとするahamoプランが加わり、2プラン体制へと進化したJALモバイル。記者発表会直後から高い関心を集め、申し込み開始後は想定を大きく上回る反響を見せているという。
「どちらかを選ぶ」のではなく「どちらも使うとダブルで嬉しい」——マイルとdポイントの両取りや、海外でもそのまま使える利便性を武器に、JALが掲げる「マイルライフ」の世界観がさらに広がっていくことを期待したい。
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